SCSKの若手エンジニアと先輩エンジニアがお送りする、ヤマハネットワークを学んでいくコラムの第6回です!


どうやって『syslog』の設定をすればいいの?

たくさん『syslog』について学んできましたが、設定方法がわからないのでせっかくの知識を活かせません!
そうですよね。そこで今回は実際にRTX1210を使って『syslog』の設定方法を学んでいきましょう!


待ってました!!
ヤマハルーターの『syslog』設定方法をご紹介!
※今回は「RTX1210」のWebGUIからの設定方法をご紹介します。
※他製品と一部使用の異なる場合がございますので、予めご了承ください。
出力するログの種類の設定

「管理タブ>保守>SYSLOGの管理」より現在の出力ログの設定と設定の変更が可能です。
図中の緑の枠は現在の出力ログの設定を表示しています。
上図は初期状態の設定のままであり、「INFO」のみONで他がOFFとなっています。
赤枠の「設定」ボタンより下図の画面に遷移し、設定の変更をすることができます。

① SYSLOGの種別
こちらでは出力するsyslogのレベルを設定することができます。
「INFO」「NOTICE」「DEBUG」より設定したいものにチェックを付けることで変更が可能です。
② SYSLOGの宛先アドレス
こちらではsyslogを受け取るホストの設定(最大4つ)ができます。
こちらの欄にIPアドレスを入力することで、そのアドレスに向けてsyslogメッセージを送信します。
この設定は任意であり、設定しない場合はルータ内のメモリに記録(上限あり)されます。
syslogを外部メモリへ保存する設定

「管理タブ>外部デバイス連携>USB / microSD」では、外部メモリに関する諸設定が可能です。
「SYSLOGの外部メモリーへの保存」の「設定」ボタンより下図の画面へ遷移し、syslogの外部メモリ設定を変更することができます。

「管理タブ>外部デバイス連携>USB / microSD」よりsyslogの外部メモリへの保存に関する設定が可能です。
① SYSLOGの保存
「有効」を選択することにより外部メモリへ保存が可能となります。
初期設定は「無効」になっており、それより下の設定項目がグレーアウトされていますが、「有効」に変更することで入力が可能となります。
② 保存先のファイル
外部メモリの選択とメモリ内のログファイルの保存先を設定することができます。
外部メモリは「USBメモリ」と「microSD」の2種類より選ぶことができます。
右端の「参照」ボタンよりメモリ内の任意のファイルをsyslogの保存先として設定が可能です。
③ 暗号化の使用
保存するログファイルを暗号化するか否かを設定することができます。
「ファイルを暗号化しない」が初期値として設定されており、それより下の項目がグレーアウトしています。
「ファイルを暗号化する」を選択することで、設定を変更することができます。
④ 暗号化アルゴリズム
暗号化アルゴリズムを選択することができます。
「AES 128bit」「AES 256bit」から選択ができ、この2つの違いは暗号鍵の鍵長にあります。
それぞれ鍵長が128bit/256bitとなり、「AES 256bit」の方が強力なセキュリティとなります。
⑤ パスワード
ログファイルにかけられるパスワードを設定することができます。
パスワード入力欄のすぐ下にパスワード強度をグラフィカルに示すメーターがあるため、それを参考に設定することが可能です。
⑥ ファイルサイズの上限 / バックアップファイルの最大数
「ファイルサイズの上限」欄では、外部メモリに保存するログファイルのサイズ上限を設定することができます。
サイズ上限に達した場合はファイルのバックアップが行われます。
ファイルのバックアップは「バックアップファイルの最大数」まで行われます。
バックアップファイル数が上限に達する、もしくは外部メモリに空き容量がなくなった場合は、最も古いファイルを削除して新しいバックアップファイルが作成されます。
ログファイルの出力方法

WebGUI右上の「SYSLOG」ボタンよりボタンを押下する時点までのログを出力することができます。
「SYSLOG」ボタンを押下すると「ブラウザで表示」と「テキストファイルで取得」という2つのボタンが表示されます。
「ブラウザで表示」とは、ウェブブラウザ上の新たなタブが生成され、そこにログメッセージが表示されます。
こちらは手軽にログを表示することができるため、その場ですぐに確認したい事項があった際に適しています。
「テキストファイルで取得」とは、ログメッセージをログファイルとして取得し、PC上の任意のフォルダへ保存することができます。
こちらは取得したファイルを誰かに送信することもできるため、障害解析等に適しています。
(おまけ)SCSKへ障害解析を依頼したい!!
障害が発生し弊社へ解析依頼をされる際は、依頼前に下記の点をご対応ください!
事前にご対応いただくことで迅速な障害対応が可能となりますので、ご協力お願いいたします!
① 「DEBUG」モードをONにする
障害解析の強い味方である「DEBUG」モードをオンにしてください。
これにより障害発生時の詳細な機器の挙動を記録する下準備が整います。
※フィルタ機能による通信不具合が疑われる際は、「NOTICE」モードのログ取得を依頼する場合がございます。
② 障害を再発させる
「DEBUG」モードをオンにしただけでは障害の詳細情報を記録することはできません。
この状態で事象を意図的に再発させることで、「DEBUG」モードの情報を記録させることができます。
③ 「TECHINFO」ファイルを入手する
上記の「ログファイルの出力方法」では「syslog」ファイルの出力方法をご紹介しました。
しかし障害解析の以来の際は、「SYSLOG」ボタンのすぐ右の「TECHINFO」ボタンを押下してください。
「TECHINFO」ではsyslogだけでなく、設定情報などの技術サポートに必要な情報を一度に出力することができます。(「TECHINFO」の詳細は今後触れていきたいと思います!)
「TECHINFO」ボタンを押下した後は「SYSLOG」ボタンの際と同じ挙動となりますので、上記を参照の上ファイルを取得してください。
こうして出力したファイルを販社様経由で弊社までご送付ください。
一歩近づいた『ヤマハエンジニア』!!

なるほど!WebGUIを使えばすごく簡単に『syslog』の設定ができるんですね!
そうですね。グラフィカルな画面表示となっているので、もしかしたら今回の説明を読まなくても設定できるかもしれないですね。


それが「わかりやすさ」を追求したヤマハ製品の強みということですね!
おっ!ヤマハ製品についてわかってきましたね。これからも色々な機能の紹介をしていきたいと思いますが、ヤマハ製品の根幹の部分は忘れないでいてください。

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